2012/05/04

森の集いができるまで その4

◆森の集いのねらい

出口:森の集いのねらいっていうのはおもに三つあります。ひとつめがいま言った各地のマーケットにつながりを作るということ。ふたつめが、各地域から大阪に自分たちの活動を発信することで、大阪から地域へ人の流れを作りたいということです。

大阪の人たちにいま僕たちはこんなことをやってますよって伝えることで、興味を持ってもらったり、いっしょに楽しんだり、できれば地域に来てもらって、人の動きというか流れというか、意識の流れを作れたらいちばんいいなと思っています。いまみんなが地域でやってることっていうのは、古臭いことやってるなとか、時代遅れだなとか見られがちだと思うんですけど、実は逆に時代の最先端なんじゃないかっていう気がしていて、それがいつかひっくり返る日がくるんじゃないかという気がしています。だからそういう活動を大阪の都市の人たちに提案していくきっかけになればと思います。

三つめが震災の話です。被災地に、いま関西ではこういう動きがありますよ、被災地のことを関西は忘れていませんよとメッセージを伝えることです。僕はいまも震災の支援は続けているんですけど、この前石巻の方と話をしていたら、町の復旧のスピードに、人の心がついていけていないそうなんです。復旧に取り残される人たちも出てきていて。最初は被災した人で横並びだったのが、それぞれ個人の状況によって、格差が出てきている。

そのへんで人と人とのいざこざとか、いろんな問題がおきていて、いまがいちばんしんどいって向こうの方たちは言ってる。でもそのわりに、いまはだんだん、報道も少なくなっていて、すごくつらい状況だと。そんななかで、継続的に被災地を支援し続けることは、必要なことだと思うんです。だから、いま大阪で僕たちはこういう動きをしていますよって伝えるだけでも、すごく嬉しいことだと思います。そういうことだけでも伝えていけたらと思ってます。

イメージとしては、マーケットとしてどうというよりも、大阪のまんなかに自分たちのやってることを発信できる場が作れるっていうことですね。だから、それをメリットだと思うかどうかは、温度差があると思うんですけど、そういう場ができるっていうのは、面白いことだとは思います。大阪はすごい人口の密集地なので、そこの人たちになにか動きが生まれれば、より大きな流れが生まれるきっかけになるんじゃないかと思うんです。だから、みなさんがそれにチャレンジしてみたいかどうかという感じですね。

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